銀座小劇場にて、朗読劇「Reading
aloud vol.3 renma」が開催されました。
今回のrenmaのテーマ、「この冬一番の寒さです」。
肌を刺す冬をさらに寒くする、ミステリーや不思議なファンタジーをプロの語りで聞かせるこの企画。
初日土曜の東京は、この冬一番の寒さとなり、気候的にもピッタリ。
会場の銀座小劇場は開演を前にほぼ満員。「朗読」ということもあり、白い杖を持った方の姿も見うけられます。
静香さんの一人語り、第二幕「夜のチューリップ」は、静香さんも大好きだとおっしゃる、おーなり由子さんの詩。純粋に怖い話しではなく、ちょっとやわらかな箸休め的位置づけ。
15歳の少女の体に、突然チューリップが咲きだした。
それは、一人の夜に裸で寝ると真夜中にほわりほわりと生えてくる。
やがて少女は、この不思議な話しを信じてくれた恋人と結婚する。
一人寝がなくなった彼女の体にチューリップは咲かなくなるが、やがて夫となった人の死を経て、数十年ぶりに「15の少女に戻って」裸で眠ると・・・。
しわしわの胸にチューリップがほわりと咲いたという。
感傷漂うメルヘン世界を、妖精を思わせる薄物の白い衣装で語ります。
間、視線、手の動きを微妙に変化させながら詩情を表現する。
「おーなりさんファンの方のイメージを裏切らないように演じなきゃ」
とおっしゃっていた静香さん。
おーなりさんファンである、とある女性は、
「おーなりさんの詩を読む度に静香さんの声で脳内に響いてくるよ〜」
と絶賛しております。
ちょっとセンチメンタルなおーなりワールドと、エンジェリック静香ワールド見事に融合して、気持ちがたくさん伝わってきたと思います。
第六幕の「白い殺意」で演じたのは、白いチューリップをモチーフとした心理サスペンスドラマの黒幕。黒幕といってもそこは女子大生役。慚愧と遺恨の念が複雑に入り組んだ少女、主人公の心情の転機となる発言をする重要な役柄。
偶然にも今回の二幕はチューリップつながり。異なった二つのチューリップでしたが、見るものにとっては聞いていて楽しい対比だったと思います。
最終日、チョットだけトチってしまったことを反省しておられましたが、その負のエネルギーを瞬時に正のエネルギーに転換して「やるぞお」と盛り返しをはかったそうです。
だからでしょうか、最終日のほうは全体的には聞きごたえがありました。特に後半が伸びやかでよかったなぁ。
公演全体としての感想ですが、初日の緊張感に比べて楽日は緊張の糸がきれたかのようで全くもって残念な結果。SEは途切れ途切れ、押さえた演技に好感をもてた谷本さんも噛みまくり・・・。会場は防音が不完全で工事の音が入ってくる。
次回にはがんばって欲しいですね。
もちろん、静香さんには今後も我々を楽しませて欲しいと思っております。
応援してますから、地道にがんばってくださいね。
さて、今回もお花を贈呈いたしました。
前回の「巨大な花束は持ちにくい」という反省を生かし、花かごです。
「青木静香さんへ ファン一同 SA..!」という目立つ札もつけました。
会場でご覧になられた方いらっしゃいますか?
◇静香さんも大好きだというおーなりさんの詩、女性向けだと思われがちですが、男性が読んでも心に訴えかけるものを感じ取れると思いますよ。
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